<園長先生のつぶやき

その30 本園の教育課程>

 

 

園庭で子どもとキックボードをして遊んでいたとき、機関車ジェームスの近くで今にも泣きそうな悲しい顔をした年長組のAくんに会いました。

 

理由を聞こうとしたとき、年少組の子がAくんの近くで「ママーー、ママーーウゥゥ」と大泣きをし始めました。

 

するとAくんは泣きたい気持ちを押さえ、「泣かなくていいよ。大丈夫」と優しく泣いているその子の肩に手をかけ教室まで連れて行ってくれました。

 

頼もしいお兄さんになったね。最高です。

 

私がAくんに「ありがとう」と言うと、とてもかっこいい顔でニコッと微笑んでいました。最高学年の凛々しい姿でした。

 

 

【教育課程】

 

幼稚園では自由遊びという時間がありますが、ただ子どもたちが遊ぶ姿を見守っているだけではありません。

 

幼児教育が幼稚園などの公的な教育機関で行われる場合、そこには意図的な計画があります。

 

そのような意図的計画のうち、幼稚園に入園してから終了するまでに子どもが身につける経験の総体を示し、その道筋を教育課程と呼びます。

 

つまり、教育課程とは、幼稚園における教育の全体計画のことで、幼児教育におけるスタートからゴールまでの一定のたどるべき道筋なのです。

 

教育課程は次の3つの柱から構成されています。

 

(1)  教育目標

 

(2)  教育課程編成の方針

 

(3)  年間指導計画

 

 

〇教育目標は、

 

幼稚園において子どもをどのような人間に育てたいかという目標を具体的に示したものです。

 

ちどり幼稚園の教育目標は「気づき・考え・実行」できる子どもの育成を掲げています。

 

 

〇教育課程編成の方針は、

 

①    遊びを中心とした生活の中で必要な環境構成や望ましい援助の在り方を探りながら、しなやかに生きる幼児の育成につとめる。

 

②    幼稚園の実態に応じ、教師の特性を生かし、教師の協力的な指導を行うなど、指導体制の工夫に努める。

 

③    地域や幼稚園の実態に応じ、家族や地域社会との連携を深めると共に、積極的に教育相談や子育て支援の推進に努める。

 

教育課程編成の方針は、幼稚園を取り巻く様々な状況によって異なります。

 

幼稚園に通ってくる子どもたちはもちろんのこと、地域や社会が幼稚園に何を求めているかを知ることも重要となります。

 

 

〇年間指導計画は

 

幼児期の終わりまでに「育ってほしい10の姿」を念頭に置き、中期・短期指導目標を掲げ各学年の指導計画を作成していきます。

 

行事も教育課程に含まれます。行事をいつどのように行うかということも教育課程を作成する上で重要です。

 

また、本園が小学校生活に向けて目指す子どもの姿として

 

1. 外遊びや運動が大好きな子

 

2. 集団生活の中に自ら入れる子

 

3. 学ぶ意欲をもつ子

 

4. 先生の話が聞ける子

 

5. 授業中立ち歩かない子

 

以上の5点を重点項目に、小学校へのスムーズな移行ができるよう3年間の幼稚園教育で取り組んでいきます。